倉敷ボランティア日記―観光編【岡山県倉敷市】
- 学生団体Reibre
- 2019年2月2日
- 読了時間: 6分
今回の倉敷災害ボランティア&観光の滞在について、この記事では倉敷の観光に焦点を当てて紹介したいと思います!
倉敷観光の目玉!大原美術館
私達がまずやってきたのは大原美術館です。

大原美術館は倉敷の実業家である大原孫三郎によって創設されました。
彼は倉敷紡績(現:クラボウ)などの企業を運営するとともに、病院や研究所を創立するなど公益性の高い諸事業を推進してきましたが、一方で美術にも造詣が深く、画家の児島虎三郎のヨーロッパ留学を支援しました。
虎三郎がヨーロッパ各地で収集した名作の数々を展示するため、また虎三郎自身の作品を展示するために、1930年に開館されたのがこの美術館です。
まず外見はというと見事なイオニア式のギリシャ建築(高校の世界史で習いましたね~)で、江戸時代の街並みを残す倉敷美観地区の中では異彩を放っています。
館内は撮影禁止のため展示品の写真をお見せすることはできませんが、ピカソ、モネ、マティス、エル・グレコなど超有名作家の作品を生で見ることができました。
とても贅沢な経験となりました。
その中でも私が気に入った作品はピカソの「フランコの夢と嘘」です。白黒の版画のシンプルな作品ですが、スペイン内戦で有名なフランコに対するピカソの視線を伺うことができることができました。
「嘘」のパートでは、同じ年に制作された世界的名画「ゲルニカ」に先駆けてよく似た牛のモチーフが用いられています。
ピカソが「ゲルニカ」を制作するきっかけとなった作品とも言えるかもしれません。
また、ベルギーの象徴画家レオン・フレデリックの代表作「万有は死に帰す、されど神の愛は万有をして蘇らしめん」もここ大原美術館に展示されています。
製作期間はなんと25年、作品の横幅は11メートルという超大作です!大原美術館の横幅はこの絵に合わせて決められたとも言われています。
キリスト教の世界観を丁寧な筆遣いで表現し尽くしたこの作品からは、作者の執念が伝わってきます。
どんな絵か気になった方は実際に訪れてみてくださいね!
工芸館・東洋館も建物自体が見どころとなっています!倉敷らしく白壁が印象的な建物でした。

本館の裏には庭園も整備されており、ゆったりと時間を過ごすことができます。

ちなみに、美術館の隣にはこんなお店も…

その名も「喫茶エル・グレコ」。
大原美術館にエル・グレコの代表作の1つである「受胎告知」が展示されていることにちなんでこの名前が付けられたそうです。
蔦が建物中を覆っており、とても雰囲気がありますね。美術館巡りで疲れたらここで一休みするのも良さそうです。
高台から倉敷の町を見守る「阿智神社」
お昼ごはんを済ませた後、私達は阿智神社を訪れました。

この神社は美観地区からすぐの鶴形山の上にあります。
神社にたどり着くまでには階段を上らなければなりません。お昼ご飯の後なのできつかった…
しかし、階段を登り切ったところからは美観地区を一望することができました。

そして阿智神社の外観はこちらです!


かなり立派な神社で、大きなしめ縄も飾られていました。
瀬戸内海の交通や交易の安全を司る神様が祭られているそうです。
美観地区内には「阿智神社氏子」の表示をしているお宅もあり、この地で大事にされてきた神社であることが実感できました。
様々な建物に目を奪われる「倉敷の街並み」
今回の倉敷での滞在で印象に残ったのは様々な建築物が立ち並ぶ倉敷の街並みです。
まずは倉敷と言えば一番にイメージされる美観地区の江戸時代の街並みをどうぞ!


やっぱりきれいですね~!船で川下りをしているのも風情があり、歩いているだけで楽しい気分になることができました!
しかし、見どころは江戸時代の街並みだけではありません。
大原美術館のギリシャ建築、明治時代の面影を残すアイビースクエア(今回は時間の都合で訪れることができませんでした…)、昭和を感じさせる商店街のレトロなお店などなど、街を歩くだけで本当に多種多様な街並みを目にすることができます!

この写真には江戸時代の建物群の瓦屋根、中央には大正時代の建築の旧中国銀行倉敷本町出張所、奥のほうには大原美術館が映っています。
これは倉敷の多様な街並みを象徴していると思います。
街を歩くだけで様々な街並みを目にすることができる。
これが私が今回感じた倉敷の最も大きな魅力です。皆さんも実際に訪れて確かめてくださいね!
倉敷でのショッピング
旅行に来たらショッピングも楽しみたいですよね!
ここからは倉敷で楽しめるショッピングについて書いていきます。
まずは倉敷のいたるところで目にするジーンズ屋さん。
実は倉敷市の児島地区が国産ジーンズの発祥の地なんです!
児島地区は海沿いの方で倉敷駅からは離れていますが、美観地区内にもデニムストリートという小道が整備されていました。

道沿いには色々なジーンズ展示されていたり、ジーンズ屋さんはもちろん、デニムにちなんだ青色の肉まんやソフトクリームを販売するお店が軒を連ねたりしています(私には青い食べ物を食べる勇気はありませんでした…)。
さらに倉敷名物として有名なのがマスキングテープです。
マスキングテープも倉敷発祥なんです!

お店に入るとかわいいマスキングテープがたくさん並んでいました!
お土産にもちょうど良いですし、いろいろなマスキングテープ屋さんをめぐるのも楽しそうです。
倉敷を今観光する意義
最後のテーマは倉敷を今観光する意義です。
ご存知の通り倉敷は2018年7月の豪雨災害で甚大な被害を受けました。
真備町などではまだ復旧作業が進められていますが、今まで見てもらった通り美観地区周辺では全く以前と同じように観光を楽しむことができます。
しかし、私達が観光中に感じたのは観光客が思ったより少ないということです。

これは今回の観光中に撮った美観地区内の写真ですが、日曜の午後にしてはやはり観光客が少ないですよね。
現地の人によると豪雨災害の後やはり観光客数が減少したそうです。
裏を返せば、この状況なら観光客が少ない中でのんびり快適に観光を満喫できるということになります。
さらに、観光をすると倉敷でお金を使うことになるので地元の経済が活発化して復興の支援にもつながります。
被災したからといって倉敷を観光するのを自粛することは、結果として復興を遅らせることになるかもしれません。
以上の意味で、今倉敷を観光することは非常に意義深いのです。
この記事を読んでくださっている皆さんも、旅行の際はぜひ倉敷を観光してみてください!
これでこの記事は終了です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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