2018年の漢字は「災」でしたね。
いろいろな要素があって選んだものとは思いますが、実際多くの人にとって災害の多かった2018年は忘れられない1年になったことでしょう。
僕自身も様々な災害や事故に遭った。
1月に四国豪雪、6月に大阪北部地震、7月に西日本豪雨、9月に台風21号と北海道胆振東部地震、10月に土浦花火大会事故などなど。
実際怪我も何もなかったし割とピンピンして帰って来れているので本当にラッキーではあるんだけど、あまりにも続いてしまったせいでちょっとしんどかった!ってのが正直なところ。
中でも旅行中に起きてしまい特に大変だった【四国豪雪】と【北海道胆振東部地震】について、僕が『どのように対処したか(失敗もあった)』をご紹介します!参考にしてね!!
【2018年1月四国豪雪災害】
2018年1月11日、僕は四国一周旅行の2日目で高知から愛媛に向かう道中にいました。
南国土佐にチラつく雪。

正直言うとまさか四国で雪が見られるとは思わなかったから最初は嬉しかったんだよな。
で、コレに乗り換えてからがヤバかった。

伊予(愛媛)の宇和島と土佐(高知)の窪川を結ぶ予土線という超ローカル線。車窓はほとんど山と川、そして時折集落。普段はそんな感じだけど、

この日は白銀の世界。


ここは東北かどこかなんじゃないかなって思ってしまいました。
で、段々と街に下りてきたところで衝撃のニュース。

「この先宇和島から松山方面に向かう予讃線は運転を見合わせております」
ヱ゛?
オイオイ聞いてないぞ
美しいとさえ思った白銀の世界は、一瞬で白い悪魔へと姿を変えた。
宇和島着は12時頃。とかく、ここから宇和島で約5時間ほど身動きが取れなくなってしまったのです。
非常に困った。
このとき僕が何をしたのか、以下にまとめました。
①ホテルに電話📞
僕はこの日、同じ愛媛県の松山市のホテルに予約をしていた。
チェックイン予定時刻は早めの午後4時。宇和島を一時間以内に去り、松山市内をゆっくり観光しようというのがこの日の予定。
宇和島と松山っていうのは同じ愛媛県内でも文化のレベルでも結構違いのある遠い場所。運転見合わせとあってはそんなにすぐたどり着ける場所ではない。
午後4時チェックインには絶対に間に合わないし、最悪この日は宇和島泊になるかもしれない。
したがってここは一つ、まずホテルに連絡を入れるしかありません。
僕が伝えた情報と質問はこんな感じ、
予讃線が大雪で運休していること
到着予定時刻に大幅な遅れが見込まれること(その場合夕食や部屋はどうなるか等も合わせて確認)
今日中にたどり着けなかった場合、キャンセル料等の扱いはどうなるか
そしてホテルからは
どれだけ遅くなっても大丈夫(しかし夕食は22時をすぎると折り詰めになるよ)
悪天候が理由のためキャンセルでも料金は取らない
松山市内は好天(つまり予讃線の状況が想像し難い)
運行状況などが変わりしだい、宿泊の可否も含めて逐一連絡が欲しい
との旨をお伝えいただきました。
無論松山にも宇和島方面への帰宅難民がいらっしゃるわけでして、そういった方は松山に宿泊することになるかもしれない。
つまり宇和島や予讃線の状況をリアルタイムで把握したほうがホテル側にもメリットがあるってこと。
あんまり連絡してもアレだったから、運転再開見込みがわかり次第電話することにしていました。
②鉄道の状況と代替交通手段を知る。
鉄道がダメでも他の交通手段がある。
駅前のバス停やインターネット、駅に置いてある全国版時刻表をとにかく見つめた。駅の係員さんにも色々お聞きしました。
駅員さん曰く、
「折り返し設備のある伊予大洲・八幡浜までは先に復旧する可能性が高いと思います。」
とのことだったので、松山または大洲・八幡浜にバスか何かで行ければなんとかなるなーってことを察しました。
で、宇和島から大洲まで行く路線バスを見つけた!
とりあえず進めるだけ進んで鉄道の復旧を待つ……それが現状の最善策?
バスの発車まではまあまあ時間がありましたから、鉄道かバスのいずれか早い方に乗ろうって感じ。
ここまででとりあえず何とか松山に行く見込みが付いたので、ホテルには「宿泊する」という旨をお伝えしました。
③暇つぶし。
鉄道復旧を待つにせよバスを待つにせよかなりの時間がありました。
最新の情報を確保できる駅にとどまっていたほうが有益な情報が手に入りやすいけど、それではせっかく旅行に来た意味もないし何より退屈だな~
気分が落ち込んでもこの状況を打開できるわけではありませんでしたから、せっかくだし大好きな街歩きをしよう……!
と思ったので「1時間おきに駅へ戻ってきたら大丈夫だろう」と判断し、外へ。
で、おいしい宇和島の鯛めしを食べ、


宇和島城へ向かい、

博物館に行き、と、まあいろいろできることはやったかな。

ただしバスの発車時刻が近づいた時には「さすがに座れなかったら厳しい」と思って早めに待ってたけどね……。
不安の付きまとう状況ではあったけれどいろいろ勉強できたのはよかった!
その後どうなった??
結論から申し上げますと、上記の判断および行動の半分が正解、半分が間違いであったと言っていいでしょう。
良かったこと:松山にたどり着けた!
松山にはなんとか22時くらいに到着することができた。なんとか。
ほんとに松山には全然雪のゆの字もなくてびっくり。
どんなに間違いがあったとしても穏当な場所にたどり着くことができた時点でバンザイです!
悪かったこと:めっちゃ判断ミスしてた
当初の予定と比較して約8時間、バスで行くと決めてからの予定から見ても約3時間以上の遅れが生じてしまった。これはいったいなぜか??
最大の原因は「バスで行く」と決めたことにあります。
宇和島から大洲まで路線バスで向かいそこから先は列車に乗り換えるという算段だったということは先ほどから繰り返し述べてきました。
しかし鉄道の運行状況というものは刻一刻と変化するものでして、残念ながらバスに乗ってから約15分後には松山行きの特急列車が動き出してしまったのです。
当時僕が持っていたのは特急も乗り放題の「四国フリーきっぷ(若者限定)」。あと少し待っていればバスの運賃という追加料金を払わずに済んだのに……。
ただしバスがその特急列車より早く伊予大洲駅に到着すれば計画通りに乗り継いで松山に行けるわけで。
実際時刻表上はバスのほうが先着するみたい。
現実はそう甘くない。雪の影響が及んでいるのは予讃線だけではありません。道路も同様です。
慣れない雪に道路は大渋滞。宇和島発17:30で18:30頃に伊予大洲駅前に到着するはずだったバスは、大幅な遅れの結果19:30頃に大洲の市街地に到達するという事態に。
当然復旧してから1本目の特急列車はすでに大洲を去っていた。それどころか2本目にも間に合うかアヤシイ。
ここは雪国出身の意地とプライドにかけるしかない!
大洲市内の入り口にあたるようなバス停から駅まで約2キロの道のり、大混雑している車道を横目に雪の降り積もる市街地を猛ダッシュ。

南国四国ではおよそあり得ない光景でしょう。スニーカーを履いた若者が雪の市内をすべることなく走り抜けるなんて……。

雪国で18年間過ごした成果が四国で発揮されるとは僕も思いませんでした。
なんとか2本目の特急が出るとされている時間には伊予大洲駅に到着。

さらに残念なことにその日2本目の特急は大幅な遅れを持って運転されていました。
先行するはずの普通列車も反対方面の特急や同方面の後続の特急を待たねばならない状態。
駅舎には暖房もなく、少なくとも暖房はある列車内で待ちたいとの思いから普通列車で途中の駅まで向かうことを選択。
運転士さんは僕の考えを支持してくれて、「この普通列車は途中の内子駅で特急に抜かれることになった(急な予定変更)から、内子で特急を待つと良いよ。」と言ってくださいました。
で、助言通り内子駅で降りた。この時点でなんと20:30。
宇和島や大洲と比べても雪の多かった内子、あまりの雪に望郷の念が極まって気づいたら親に連絡してた。


反対のホームで特急を待ちます。するとあら不思議、普通列車が発車!?
特急列車のあまりの遅れに更なる予定変更があったのでしょう。追い抜かされるはずだった普通列車がまさかの先行。
特急「宇和海」は普通列車の発車から約30分遅れてやってきた。

これだけ遅けりゃ普通列車が先に行ってもしょーがないってもんです。
結局途中駅で先行の普通列車を抜かすことなく松山に到着。時刻はすでに21:30をまわっていました。


残念ながらここから先の路面電車との接続が悪く、ホテルに着いたのは夕飯がレストランで食べられる22時を過ぎてからだった……。

事の顛末は以上の通り。
簡潔に言えば
・もう少し宇和島で予讃線の運転再開を待てばよかった(バスに乗らなければよかった、待ってたほうが乗り換え&追加料金なしの特急列車を使えた)
・バスに乗ったとして大洲から普通列車でずっと松山まで乗り通せばよかった(内子で特急を待たなければよかった)
って感じです(あら、すごく簡潔)。
まとめ:もしも旅先で災害に遭ったら……?
何が言いたかったかと言うと、
「慣れない土地で災害が起きたら、どんなに冷静でも判断を間違う」
ということです。
当たり前だ。
豪雪の宇和島で、僕は本当に最善の判断をしたと信じていました。
しかしバスに乗ってから段々と間違いに気づくことになった。
最善と思ったものがとんでもないミスとわかる……それはとんでもない絶望につながります。
「果たして僕は松山に行けるのか??夕飯を折り詰めで食べずに済むのか??」
めっちゃ不安だった。
後日知ったことだけど、大洲市内の一部地域にはこの雪で孤立した場所もあったって。とんでもない豪雪だったんだということ。
「あのとき大洲でバスを降りて走ったことも適切な判断ではなかったのかもな……。」
なんてあとから思うことも。
ともかく、この経験を活かして次こそは何かあってもしっかりやろう!と心に決めました。
だけど……(つづく)
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