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【サンマ寿司】和歌山県の最東端・新宮の『徐福寿司』に行ってみた

執筆者の写真: コフンねこコフンねこ


「飯テLocal」…飯テロ×ローカル。地方の美味しい食材・食品・料理を紹介するだけの短編記事連載企画(不定期更新)。


 

Our Local編集長のコフンねこです。突然ですが、どうしても新鮮な魚介類が食べたくなってしまいました。





「う~ん……」





「あっ!和歌山に行こう!」



黒潮の直上に位置する紀伊半島沿岸には日本有数の漁場が広がっており、新鮮でおいしい魚がたくさん取れることで有名です。



まずは和歌山県の中でも僕が住む大阪から最も遠い最東端エリアを目指すぞ……!




和歌山県の最東端・新宮

はい!てなわけでやってきました。こちらは「熊野速玉大社」で知られる和歌山県の最東端『新宮』です。



熊野速玉大社は和歌山県内に3つ存在する「熊野三山」の一つ。歴代天皇がこぞって来訪するほど由緒正しき立派な神社。新宮に昔から人が住んでいた証拠とも言えるでしょう。



新宮は現代でも特急で京都や大阪から4時間以上かかるド・ローカルです。なぜそんな都から遠いところに昔から人が住み続けているのか?



その答えはにあります。



和歌山県の大きなまちは大体海に近いんですよ。もちろん新宮もそうです。



新宮をはじめとする紀伊半島南東部沿岸に広がる熊野灘は大変豊かな漁場として知られています。新鮮なお魚がいっぱい獲れるからこそ人が集まり、まちを作り、そして速玉大社のような信仰が生まれた……?



海の恵み、すごい。



ただ残念ながら魚介類ってすごく傷みやすいんですよね。ご存じの通り、穀類や野菜と違って長期の貯蔵には不向きな食材なんです。結局のところ、魚介類は大漁でも不漁でもどちらでも消費生活に困ってしまう可能性が高い、リスキーな食品と言えるでしょう。



ですが、新宮にはそんな「魚傷みやすい問題」を解決するローカルフードがあるとか。果たしてそのローカルフードとは?現地で探ってみました。



「徐福寿司」で食べられるらしい

今回やってきたのはJR新宮駅の駅前に位置する『徐福寿司』さん。噂によると、ここでは衝撃のローカル寿司がいただけるとのこと。




それがこちらです。



サンマが一匹丸ごとお寿司になってる!?



これこそが徐福寿司さんの名物『サンマ寿司』です。



水揚げしたばかりの新鮮なサンマを10日~1か月程度塩漬けし、さらに柑橘系の果物を使用したお酢に漬けてようやく完成します。見た目のインパクトがすごい一方で、すごく繊細で手間のかかるお寿司なんですね。



サンマは非常に傷みやすい魚です。さらに、季節によっては大量に獲れる魚でもあります。大漁はうれしいけれど、腐りやすいから少し扱いに困ってしまう。



じゃあどうする?冷蔵庫など存在しない時代に少しでも長く保存するには何かしらの加工が必要です。だからこそサンマが獲れる新宮で独自の製法が生まれたのでしょう。



徐福寿司さんの公式サイトによれば、新宮では1500年以上前からこの「サンマ寿司」を作っていたのだとか(古墳時代じゃん)。



真偽のほどはともかく、昔の人の知恵には感服いたしました。



名物「トンボシビ」とは?

徐福寿司さんでもう一つ気になるメニューを発見しました。それが「トンボシビ」の握りです。いやまあ、



トンボシビってなに!?



百歩譲って「トンボ」はわかるけど、「シビ」とはなんぞや。食べたら痺れるみたいなことなの??



どうしても気になって注文の際にお聞きしてみました。



店主さま「ああ、トンボシビ(蜻蛉鮪)ってのはここの方言で、ビンチョウマグロのことだよ。ウチのは新鮮だから塩と柑橘の果汁だけで食べてもらってるんだ」



なるほど、あのびんちょうまぐろね。回転ずしでよく見る少し安めのマグロでしょ。そんなに期待してもしょうがない……





美味い。



なんかモチモチするんです。魚がモチモチとか意味わからないですよね。でもモチモチなの。そして魚の生臭さやクセが全くない。フルーティーな柑橘の香りがよく合います。



なめてかかっていた『トンボシビ』ですが、、気づいたらもう一皿頼んでました。



歴史あるサンマ寿司と、モチモチのトンボシビ。是非現地で味わってみてください。




さんま寿司専門店の徐福寿司(じょふくずし)では、熊野新宮名物の伝統の味を守り、和歌山県新宮市から全国へお届けいたします。お急ぎの方は電話0735-23-1313へどうぞ。




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